革細工へのこだわり

 

makyo craft works の作品 五つの特徴

 

①革の部位にこだわります。

長く使えるものを作るには、これが一番重要です。

無駄のないように端から切るのではなく、繊維の向き、伸び方向を読み、裁断します。

どれだけ無駄が出ても、密度が高くキメの細かい部位を使います。

出来上がりは普通でも、何年もたってから違いが判ります。

 

②ナイロン糸を手縫いで仕立てます。

ナイロン糸(アーティフィカルシニュー)は手縫いでなくては使えません。ナイロン製なので、糸切れしにくいです。

makyo craft worksではすべての革作品をナイロン糸で仕立てます。いまだに糸切れでの修理依頼はありません。

 

③表面に出る縫い目は必ず溝を切って溝の中を縫い、糸を埋め込みます。

最近は取り入れる職人は少なくなってきましたが昔からある技法です。

手間はかかりますが、こうすることでポケットに出し入れした時などの摩耗から糸を守り、糸切れを防ぎます。

 

④ファスナーは特別な要望がない限り使いません。

財布を構成する部品の中でファスナーは比較的早く壊れるからです。希望があればためらわずに使います。

使いやすいのがよいと思います。


⑤金具は全て無垢の金属を使います。

10年、15年と使っていただくことを基本に考えているので、メッキ製品などは使用しません。

長く使ってついた傷、それが美しく見えるような作品を作ります。

 

 

 

 

革は主に二種類を使用。

 

●ハーマンオーク社ツーリングレザー
makyo craft worksで主に使用している革です。
アメリカの老舗タンナー、ハーマンオーク社製の上質な植物タンニン鞣し革です。良質な天然オークバーク(樫科植物)でゆっくりと1カ月間の時間をかけ、鞣された最高ランクのステアハイドによるヌメ革で、アメリカで馬の鞍などの作成に使用されています。
オークバークで鞣された革は粘りがあり、水や摩擦等にも強くなるという特徴があります。そのため仕上がりは堅めで、使い始めは硬いと感じるほどですが、しばらく使ううちに馴染んできます。
もうひとつの大きな特徴は他の革では見られない程の見事な経年変化。使う環境や使い方によって全く異なる経年変化が見られ、深く美しい飴色に変色します。

サドルレザーの中でも最高級と言っても良い革です。

●EUヌメ革
富士山ウォレットで使用している革です。
ヨーロッパの原皮を植物タンニン鞣しした革です。表面が明るい白っぽい色のため、染め付きがよく、発色も抜群です。染色の際にひと手間加えて、少し固くして使用しています。